【レバノン】雑多な地区のスリランカ食堂

最終更新: 3日前


つくづくレバノンという国は食事がおいしいと思う。

お気に入りのお店はいくつか(も)あるのですが、そして、この国を訪れるたびにそれらは増えていくのですが、基本的にはどこで食べても外れがないと思うのです。


しかしながら、短期の旅行であれば、連日のレバノン料理でもいいのですが、いや、むしろ美味しいものを食べに行くためにレバノンを訪れるのですが、少し長い滞在になるとレバノン料理以外を食べたくなるのだから、人間というのは勝手なものです。


料理、食文化がこれだけ発達しているのですが、レバノン料理以外のお店となると意外と手頃なお店が見つからない。

これはレバノンに限らず、中東にありがちなことでもあります。

いや、レバノン、特にベイルートだと、もちろんいろいろあります、スシだって至る所にあります。でも、私が求めているのはもっと手軽に入れる食堂風なお店。

庶民的なお店でファッテを食べるように、ごはんとおかずをササっと食べられるようなお店がいい。


町を見回すと、レバノンは外国人、特にフィリピン人やスリランカ人などが多いことに気が付きます。

彼らの多くはメイドや、工事現場で働くなど、単純労働者としてこの地に滞在しているのだとか。

となれば、彼らご用達の食堂があるのでは…、と思うのですが、残念ながらほとんど見かけないのが現状なのです。


そんなベイルートですが、この町の東、ダウラという地区は、外国人労働者が多く、フィリピンやスリランカ、インドなどの食材を売るお店も目立ってきます。

その、ダウラのロータリーの脇にあるのがNew indo-Lanka

こまごまとした雑貨や食材などが並ぶ、典型的な食料品店です。

ちなみに隣のお店ではサリーなどの服を扱っています。

その食材店の奥の階段を昇ると食堂になっています。


曜日にもよりますが、昼食時はかなり混雑しています。

当然レバノン人よりもスリランカ人(と思われる)のお客さんが多い。


ちなみに夜は意外とすいています。だいぶ和やかな雰囲気。


メニューは、カウンターの上にも書いてありますが、お店の人が今日あるものをいくつか教えてくれます。


適当に注文すると、プレートででてきます。

パラタとチキンカレー。ココナッツ付き。

カレーはなくなればお代わりをよそってくれます。

手でちぎると、じゅわっと油が染み出るパラタ。さらっとしたシンプルなカレー。

ああ、これこれ。レバノンの料理もおいしいけど、これを求めていた。


ビリヤニはゆで卵付とフライドチキンが付いています。

フライドチキンは濃い目のスパイスが病みつきになる味。かなりしっかり揚げてあるので、じゅわっと肉汁が…というのではないのですが、しっかり締まった肉質がスパイスに負けていない。骨の周りがすこぶるおいしく、いつまでもしゃぶっていたい。


ドーサだってあります。

表面がパリッと中心のちょっと厚めの部分はもちっと。手がべたべたになるけど、ドーサってなんか癖になる。


魚のカレーにはご飯がセット。

うまみの溶けだしたカレーに、野菜のおかずもご飯に混ぜながら食べるのがおいしい。


このお店はビールもあるので、ちょっとつまむのもよい。

揚げ魚はビリヤニのフライドチキン同様、しっかり目のスパイスで、まさに「ディープフライ」した食感がたまらない。


ここのお店は南インドやスリランカの料理なのかな。

カレーって奥深いな。

お店にはシンハラ語やタミル語の広告が。

ほうほう、レバノンからスリランカまでドアツードアの貨物便。レバノンにスリランカ人ってめちゃくちゃ多いんだな。


余談ですが、私はかれこれ20年近く前に住んでいたロンドンで、スリランカのカレーを週何度も食べていた時期があるのです。

当時働いていたお店にスリランカ人が数名いて、彼らが賄いに作っていたカレーがものすごく気に入ってよく分けてもらっていたのです。

当時から「カレー」は大好物で、ロンドンでもよく食べ歩いていました(ロンドンはインド料理屋が多い)。でも、彼らの作るカレーは今まで食べたカレーとは全く違い、そのおいしさにかなり衝撃を受けたことを覚えています。

あのカレーは、スリランカのカレーだったのか、それとも、あくまでも彼らが作るカレーだったのかは今では知る由もないですが、未だにあのカレーが世の中で一番おいしいと思っています。


話はそれましたが、お店のあるベイルート東のダウラ地区。正確にはベイルート県を抜けて山岳レバノン県なのですが、先述のとおり、スリランカ、インド、フィリピンなどのお店がちょこちょこあります。

どれも小さなお店ですが、食材以外にも安い洋服なんかもあります。


アラビア語以外の言語もこの地区ではよく見かけます。


ちなみに、このダウラからベイルート市内の方へ向かうと「ブルジュ・ハムード」という地区になり、アルメニア人地区になります。

ベイルート、そしてレバノンにおけるアルメニア人の歴史は、おそらく、スリランカ人やフィリピン人などの歴史と比べ物にならないほど深いので、雑多な雰囲気のダウラの隣なのに、ブルジュ・ハムードは不思議な落ち着きを感じます。いや、落ち着きと言うよりも、土地に根付いている、密接さを感じるのです。

私はブルジュ・ハムードがベイルートで一番好きです。


そんなブルジュ・ハムードのハナシはまた別の機会に。





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