イードのお土産に!「マアムール」を作ってみよう

最終更新: 9月21日


約1カ月続いたラマダーンが終わると、連休「イードルフトゥル」に入ります。

この連休は子供にお年玉のようなお小遣いをあげたり、新しい洋服を着せて親戚を訪ねたり、さながら日本のお正月の様な雰囲気です。

ただし、町には“うかれた”若者が異常に増えるので、残念ながら痴漢が最も多いのがこの連休とも言われています。知人のエジプト人女性は、学生時代にはこの時期に外へ出るなと親から言われていたのだそう。

そんなイードですが、ラマダーンが終わり、待ちに待ったイードという安堵感が漂うのも事実なのです。

イードのお菓子と言えば、ビスケット類。

シリアなどシャーム地方だと、「マアムール(マームール)」、エジプトだと「カハク」、その他「プティフール」と呼ばれるクッキーや、アンモニアを膨張剤に使った「ナシャーディル」などなど、ラマダーン後半ともなると、これらのビスケット類がお菓子売り場を占領します。

マアムールはセモリナ粉の生地にナッツやデーツ餡「アジュワ(アジュウェ、アグワetc…)」などを詰め、専用の木型で型どり、オーブンで焼いたお菓子。

ダマスカスでお世話になったお菓子工場で、最初にお手伝いをさせてもらったお菓子であり、イード前に何人ものシリア人とおしゃべりしながら作った、個人的にも思い出深いお菓子です。

生地にイーストが入っているので、捏ねても固くなりにくく、お菓子作り初心者にも作りやすいと思います。

材料

バター…100g

セモリナ粉…255g

グラニュー糖…40g

ドライイースト …小さじ 4 分の 1

水…50g あればマハラブ(マハレブ、マーレブ、Mahleb、mahlab、Mahalepi、とも)マスティクを各小さじ4分のぐらい、バラ水大さじ1杯ぐらい)

クルミ… 120g

シロップ …大さじ 2

シナモン

※シロップの作り方 グラニュー糖 2 カップ、水 1 カップを鍋に入れ火にかける。沸騰してきたら弱火にして 10 分煮詰める。レモン汁大さじ 1 杯を加え冷ます。

作り方

① 水にグラニュー糖とドライイーストを加え、よく混ぜる。

② バターを室温に戻し、セモリナ粉を加える。全体が砂のようになるまで、手でこすり合わせるようにして 混ぜる。1を加えて、練らないようにしながら、一つにまとめる。蓋をして 30 分から 1 時間ほど休ませる。

③クルミを細かく刻み、シロップ、シナモンを加えよく混ぜる。

④生地を適量手に取り、指でくぼみを作る。クルミを詰めて閉じる。型に入れ、台に打ち付けて型から出す。

⑤オーブントレイに並べ、180 度に予熱したオーブンで 20 分程焼く。

・中身について

ナッツはクルミの他、ピスタチオ、カシューナッツなどが使われます。オレンジフラワーウォーターを加えるとより本格的に。

デーツ餡はデーツの種を取り除いたもの200gを細かく刻み、バター20gと水適量を加え、弱火で加熱しながら漉し餡状になるまで木ベラで練ったものを使用してください。好みでシナモンやカルダモンを加えると味が引き締まりますよ。

・型について

専用型はいろいろありますが、大きく分けて3種類かな。左からドーム型、ちょっと平べったいタイプ、細長いタイプ。

型の中身の関係は厳密には決まりはありませんが、ダマスカスでは、ドーム型→ピスタチオ、平べったいタイプ→デーツ、長細いタイプ→クルミが多かったように記憶しています。

でも、地域や人によってけっこうばらばらなので、そこら辺はご自由に。

型がない場合は丸めてフォークなどで模様を付けるといいですね。

・セモリナ粉について

セモリナ粉とは粗挽きのデュラム小麦です。パスタの原料となる、ちょっと黄がかった粉です。(詳しくはこちら)

アラブ菓子だとバスブーサに使われますね。

日本で一般的に流通しているセモリナ粉は、小麦粉に近い細かさまで挽いたデュラム小麦だったように記憶しています。

実はこの小麦粉の細かさまで挽いたセモリナは、アラビア語では厳密にはセモリナ「サミード」とは呼びません。「タヒーン・ファルハ」と呼び分けていました。サミードは、あくまでも粗挽きなのです。

アラビア語のマアムールのレシピを見ると、セモリナ「サミード」を使用したものが一般的です。

これは、粗挽きのセモリナを使用しており、生地につぶつぶした食感が残ります。

一方、私がダマスカスで教わった数々のマアムールは、細かいタイプの「タヒーン・ファルハ」を使用していました。その影響もあり、今回のレシピには細かいタイプのセモリナを使用しています。

粗挽きのセモリナを使う場合は、配合が変わる恐れがありますので、ご注意ください。

エジプトでは「タヒーン・ファルハ」が手に入らず、友人のシリア人は粗挽きのセモリナ粉と小麦粉を混ぜて使っていました。最近はシリア人が増えてファルハもエジプトで買えるみたいよ~と言っていました。

・バターについて

今回のレシピは日本でも手に入りやすいバターを使用しました。

アラブ・中東諸国では一般的にお菓子作りには澄ましバター「サムナ(サムネ)」を使用します(料理にも使用しますよ)。

バターよりも濃厚な風味、日持ちの良さなどの理由で昔から好まれています。

ただしこのサムナはなかなか高価なので、植物性のサムナを使うことも一般的です。

ダマスカスでお世話になったお菓子工場では、確かショートニングを使っていました。

ナッツには粉砂糖を振って。

みんな大好きなマアムール。楽しい連休を!





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