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【ウズベキスタン】フェルガナのバザールで美しきノンと輝くプロフ


この日は、宿泊したマルギランから、隣町のフェルガナに行ってみます。

マルギランからフェルガナまでは車で20~30分ほど。フェルガナ州の州都であり、大きなバザールもあるとのこと。もっとも、ウズベキスタンはあちこちにバザールがあるのだけど。


タクシーでビューンと幹線道路を走り抜け、人や車で混雑し始めたと思ったら、もうフェルガナ中心地のバザールに到着です。余談ですが、この時の運転手さんは女性でした。ウズベキスタン滞在中に数十回とタクシーを利用しましたが、女性の運転手であったことはこの時の1度きりでした。


バザールの入り口付近にはお肉屋さん。

こういう光景は、私が暮らしたエジプトシリアではおなじみで、懐かしさすら感じます。

お店はウズベキスタンの伝統的な布地模様のビニールシートで覆われています。か、かわいい。

このシート、バザールでも販売していて買おうかどうか迷ったのですが、使い道が思いつかず、そして何より重すぎるので断念。うーん、やっぱり買えばよかったか。


このバザールでは、豚肉の販売ブースもありました。

イスラム教徒が多数を占めるウズベキスタンでは、豚肉は一般的には見かけないのですが、一部のウズベキスタン人やロシア人、朝鮮系の人々などで食べられているよう。


旧ソ連の国ではおなじみ、豚の脂身の塩漬けのサーロもあります。

今でこそ、豚肉やアルコール類はウズベキスタンで見かけることは少なくなったようですが、社会主義の旧ソ連時代にはイスラームでハラールである酒や豚肉がウズベキスタンにも浸透し、その後、ソ連崩壊後から2000年代前半ごろまでは、このように豚肉がバザールなどで販売される光景はそこそこ見かけたのだとか。

ちなみに、アルコール類に関しては国内でビールやワインの生産を行っており、酒屋もあります。


民族強制移住の歴史を持つ朝鮮族の高麗人がウズベキスタンには多く、キムチなどの漬物はどこでも見かけます。高麗人特有の食べ物ではなくなり、ウズベキスタンで一般的に食べられているよう。

そう言えば、ウラジオストクでもよく目にしたな。


じゃがいもはいくつかの種類や大きさ別に分けられ、それぞれ値段も異なります。


なぜかじゃがいものブースではよく声をかけられました。


プロフにも大量に使う人参は黄色とオレンジの2種類。

プロフには黄色の人参を主に使うけど、オレンジのは、ほら、入れると色が綺麗でしょ、と教わりました。


お米も種類が豊富。

後でわかったのだけど、プロフの種類によっても米を使い分けることがあるみたい。


乾燥チーズの「クルト」。

世界中で同様の物は見かけます。アラブだと、ヨルダン料理「マンサフ」に使う「ジャミード」が挙げられます。

ウズベキスタンで見かけたクルトは、キャンディーサイズの一口大。

バザールの他、スーパーではひとつづつ真空パックされたものが、ナッツやスナックコーナーの脇に陳列されていたり、小さな食料品店ではレジ横に置いてあったりもしました。

また、タシケントの地下鉄の入り口ではリヤカーでクルトを売っているのを見かけました。

ウズベキスタンでは、クルトは料理に使うと言うよりも(料理にも使うかもしれないけど)、おやつ感覚なのでしょうか。


生麺もあります。ラグマン用かな?


そして!このバザールは、ノン売り場が圧巻!

これまで訪れた、そして、これから訪れるバザールの中でも量もさることながら、細工が凝ったものが多いように感じました。

ノンは、地域によって様々なタイプがあり、更に細工に関しては作り手の技術に依るところが大きい部分だと思います。

このバザールでノンの値段を尋ねなかったのが悔やまれるのですが、素人考えだと、ここまで細工に凝ったものは、値段も一般的なノンより高くなるのでは、と思います。

もしかしたら、普段食べる用に買うノン、と言うよりは、何か、お祝い事など特別な機会のために買うノンなのかな。


鳩もやってきます。


中には、店?の電話番号が押されたものも。これはよいアイデア!

ここフェルガナのノンは、このように生地が薄めで、バターをふんだんに使ったパイやビスケットタイプらしく、パティールとも呼ぶみたい。


ディルなどを散らしたノン。これはおいしそう!


ころで、ウズベキスタンにもノン以外のパンもあります。当たり前ですが。

もちろん、食事の時のパンは必ずノンだし、圧倒的に消費されているのはノンと言ってもよいのだろうけど、食パンやロールパンなどもなかなか豊富。


普通(あくまでも日本人から見た普通ですが…)のパン屋さんの厨房を見せてもらいました。

ちょうど成型が終わり、何台もある巨大オーブンでどんどん焼成に入っている模様。


ぶわっとふっくら、いい色。


こういう、有名どころではない、でもその国に当たり前に存在している部分を見られるのは本当に楽しい。


バザールを何周もしていると、お腹がすいてきました。

バザールにある「オシュ・マルカジ(プロフセンター)」って最高じゃないですか!

Chinorをウズベキスタンで買った辞書で調べると、スズカケノキやプラタナスという意味でした。


店先にはプロフが。美味しそう。よし、ここで食べよう。


注文したのはプロフに定番のサラダ「アチック・チュチュク」、そして「ハヌーム(ホヌーム)」という、蒸し料理。


シンプルなプロフ。一口サイズの羊肉と黄色い人参、ひよこ豆。

美しい。もうこのまま眺めていたい。


米はやはりぷりっ、くにっ、の食感。

ぱらぱら、軽い、もっちり、甘みがあるなど、米について私たちがよく使う説明のどれにも当てはまらない。

青唐辛子の輪切りがこのプロフにすこぶる合うのが今回の大発見。美味しいけど単調になりがちなプロフ。途中青唐辛子を一緒に口に運ぶことによってハッと覚醒するような、そんな気分さえなります。


こちらが「ハヌーム(ホヌーム)」。キャベツかと思ったのだけど、小麦粉の生地を蒸した料理です。

千切りのじゃがいもと挽肉を、薄く伸ばした生地で巻いて蒸してあります。

ウズベキスタンにはマンティに代表されるような蒸し生地の料理がたくさんありますが、これもそのひとつ。

じゃがいもの割合が多めで、野菜感覚でぺろりと食べられます。これ、おいしいな。


定番のサラダはトマト、玉ねぎ、香草のシンプルなもの。

このサラダがないと、食事のおさまりが悪いような、そんな感じがしてくる旅の中盤です。


外の窯ではサムサが焼きあがっていました。

くー、これも旨いんだよな。

生地の外側のバリっとした食感をまた味わいたい。


うひゃー、味わいたいのはサムサだけではありませんでした。

次から次へと魅力的なものが並びます。

ここって、理想的な市場の食堂じゃないですか!


参考文献

帯谷知可編著『ウズベキスタンを知るための60章』明石書店、2018年

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