知らない土地を訪れたら絶対に行きたいのが市場。国や地域によっては市場が廃れてしまってスーパーマーケットに変わっていたり、観光地化していたりと様々ですが、ウズベキスタンではまだまだ市場(以下バザール)が日常生活において現役のよう。
サマルカンドでは市内中心部にある「シヨブバザール」が有名。ビビハニムモスクに隣接しており、ガイドブックにも必ず載っているので観光客も多く見かけます。
規模も大きく、野菜や果物、肉類などの食料品から日用雑貨、お土産など、ありとあらゆるものが売られています。
旬のザクロジュースも至る所で見かけます。ザクロってなぜこんなにも魅惑的な果物なんでしょう。
地元の人も(というか、地元の人の利用が圧倒的に多いのは言うまでもありませんが…)利用する、至って普通のバザールなのですが、観光地の雰囲気も否めず(自分も観光客なのですが…)どこか物足りなさを感じてしまうのも事実。ということで、郊外のバザールに行ってみました。
やってきたのはサマルカンド中心から西に車で20分ほどの「ハゾラ・バザール(Hazora bozori)」。
ここは、どちらかと言えば蚤の市のような雰囲気で、中古品を売る店が多く集まります。
もちろん、生鮮食品や新品の日用品や衣類などもありますよ。
古い食器類。ウズベキスタン製はもちろん、旧ソ連などの食器もあり大興奮。我が家の食器類は殆ど旅先のこういった蚤の市で購入したもの。この調子だと今回の旅行で新しくウズベキスタンの食器類が(大量に!)仲間入りしそうです。
食器でも調理道具でも、購入の決め手は気に入った物、というのは当然ですが、実際に使えるもの、というのも大きなポイントです。値段やデザインがよくても、汚れは落ちそうか、割れやヒビはないか、丁寧に点検する必要があるので、こういったバザールを見て回るのはかなり時間がかかります。
倉庫のような家庭用中古品のお店。綺麗に陳列をしているお店もありますが、概ねこのような雰囲気のお店が多い。この中からめぼしいものを探す宝探し感もまた楽しいのです。
細々した道具の中に巨大プロフ鍋が当たり前にある風景に最初は驚きました。しかし、これもバザールをいくつも訪れていると慣れてくるものです。
家庭でも使えるサイズのプロフ鍋は絶対に買って帰ろうと思っていたので、リサーチは入念に。
食料品売り場に足を移すと、活気がありながらのんびりとした日常の風景が待っていました。
レーズンを売っているおばちゃんは、とっても優しい表情で試食を勧めてくれました。
お茶に入れる砂糖の結晶や、
ウズベキスタンのみならず、この辺りで広く食べられている「ハルヴァ」もそこら中にゴロゴロ売られています。
どっさりのハーブ類。肉料理に合わせてむしゃむしゃ食べたい。
自慢のチーズも試食をさせてもらいました。ほんのり酸味のある固めのクリームのようなチーズ。そういえば、カッテージチーズのようなチーズがホテルの朝食にもたくさん登場したのですが、ノンにのせてハチミツをちょろっとかけるといくらでも食べられます。
臓物も豪快に量り売り。カイロ時代は、こういった肉屋さんが当たり前だったので、懐かしいな。
牛肉の頭の部分を見せてくれました。新鮮さのアピールでしょうか。私は残念ながらウズベク語もロシア語もわからないのでこういった小さなやり取りがわからなくてちょっとさみしいです。
チキンだって負けてはいません。ブリっとした肉質と、新鮮な内臓が旨いんだよな。
人参は2種類あります。プロフには主に黄色い人参を使うんだとか。
ウズベキスタンは二重内陸国で魚料理はあまりないかと思いきや、川や湖では釣りも盛んで魚もそこそこ食べるのだとか。このバザールの魚屋では、魚をさばいてくれ、頭はかなり安い値段で売られていました。
バザールを堪能した後はちょっと休憩。
駐車場の脇の小さなお店でピロシキとお茶。
カリッ、モチッとした生地に入っていたのは、ねっとりマッシュポテト。辛そうに見える赤いソースはあまり味がせず、でしたが、疲れた体に揚げ物が染み渡ります。もう一個食べたいな。
バザールの楽しみは、買い物の後に、ちょっと古ぼけたお茶屋で休憩することにあるのかもしれません。
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