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【ウラジオストク】市場の中のウズベキスタン

更新日:2022年3月7日


東京から飛行機で約3時間の近さのウラジオストク。巨大なロシアの東の端、シベリア鉄道の終着(始発)の駅がある、海沿いの町です。

旧ソ連の国にはこれまでにも結構行ったのだけれど、ロシアは実は今回が初めて。

旅行に出かけて、まず行きたい場所と聞かれたら、最初に思い浮かぶのが市場。

国によっては市場で買い物する習慣はもうほとんどなかったり、観光客向けになっていたりするのですが、ウラジオストクではまだまだ現役の模様。

有名どころは「キタイスキー市場」ですが、その北にある「ルガバヤ市場」に行ってみることにします。

キタイスキー市場方面からルガバヤ市場に向かう途中の道沿いにはフリーマーケットがあります。

規模はあまり大きくなく、フリーマーケット目当てで来るというよりは、通行人の方が多い様子。

道端に並べられた中古品を眺めつつ進むと、急に道が開け、交通量が多い通りに出ます。

ガラス張りのやや新しそうな建物の前を通りすぎると、ルガバヤ市場の入り口です。

人はさほど多くなく、活気ある市場というよりは、こぢんまりとした日常の市場という趣。

入り口こそ小さいですが、敷地はそこそこ広く、食料品以外にも雑貨や衣料品などもあり、一通りの物はそろいそう。

コンテナのような簡易的な建物がずらっと並びます。

中に入って品物を見ることができるお店もありますが、多くはショーウインドウ越しに買い物をするスタイルのようです。

かつてはこの市場のランドマーク的な建物だったのかな。

くたびれ具合が最高。

パン屋さんも窓口注文方式。

魚屋、肉屋、乳製品屋…。それぞれ決まった建物に入っています。

魚屋さんのブース。港町だから当然かもしれないけど、ウラジオストクの人は魚介をかなり食べるのではないかと思います。魚の頭は捨ててしまう国も多いように思うのですが、この町では頭だけ、という売り方も一般的なようでした。

奥にどんどん進むと、体育館のようなブースが。

広いがらんとしたスペースに、営業しているお店は数件。

静かな静かな空間。

この一角に、ひっそりと売られているのがウズベキスタンの食器。

ウラジオストクはウズベキスタン人が多く、彼ら相手の食堂なども至る所にあります。そしてそこで必ずと言ってよいほど使われているのがこの食器。小さいお椀はお茶用、大きい方はラグマン(うどんの様な料理)やスープ用。

スパイスも豊富。

市場などで、こういったスパイスを売っているのは、ロシア人ではなく、ウズベキスタン人やアゼルバイジャン人などが多いみたい。そうそう、プロフ(ウズベキスタンの炊込みご飯)用のミックススパイスなどもあります。お土産にも。

一旦市場を出て、路面電車の脇道を歩いていると…。

素敵な色あせ具合の食堂が。おお、これはウズベキスタン料理なのでは。どうやらお店は階段を降りた先で、薄暗く、中の様子はわからないのだけど、脂とスパイスのいい匂いがするではありませんか。

おそるおそる階段を降りてみると。

小さなスペースを板とビニールで簡単に囲った殺風景なお店。左の窓には個室のようになっています。

先客は一組。ウオッカなのでしょうか、ハードリカーをチビチビとやりながら、香草をつまんでいます。

グループのひとりは、どうやら親分的な存在のようで、どこからか、ひっきりなしに電話がかかってきます。

成功した人やその土地に長く住んでいる人が、同胞の世話をする、というのは、アラブでもよく見かける光景。と言うよりも、イスラーム的習慣なのかもしれません。

メニューなんてものはなく、お店のおじさんが今日あるものを教えてくれます。

ラグマンに、プロフ、そしてシャシュリクにサラダ。今日あるもの、と言うより、いつもある物、でしょうか。

まずはビールで。ウズベキスタン人はほとんどがイスラム教徒ですが、お酒はそこそこ飲まれているよう。そう言えば、アゼルバイジャンもそうだったな。