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【オマーン】煮干しのマリネへの向き合い方

更新日:2022年3月8日


座敷でどどーんとしたオマーン料理もいいけど、ちょっと洗練されたオマーン料理ってどんな感じになるんだろう。と思っていると、空港の西「スィーブ」という地区にこんなお店がありました。

Al Mandoos Restaurant」。外国人観光客向け、と言うよりは、オマーン人と思われるお客からも評判がよさそう。これは早速行ってみなくては。

お店のある場所は繁華街というわけではなく、幹線道路沿いなので、思ったよりも暗い。マスカットはバスも結構走っていますが、歩きやすい街の構造にはなっておらず、完全な車社会。

間口は広くありませんが、中に入るとシンプルで居心地のよい空間が広がっていました。

テーブル席の他に座敷もあります。

女性がいる場合はパーテーションで目隠ししてもらえるみたい。

席に着くとオマーンコーヒーのサービスがあります。

オマーンのコーヒーはトルココーヒーではなく、煮出したコーヒーをあらかじめ漉してポットに入れておくタイプ。作り置きが出来、基本的には砂糖は入れないようです。

トルココーヒーはカフェなどでもメニューにありますが、オマーンコーヒーはあくまでもサービスでの提供が多かったように思います。

お茶が無料で出される日本とちょっと似ているのでしょうか。

むちっと半生タイプのデーツが非常に美味。ほのかにスットするカルダモンの風味のコーヒーとよく合うのです。

魚のターメリックスープ「バブロ」。

スープの欄にありましたが、具を増やせばメインにもなる料理です。

レモンとパクチーのすっきりした味わい。これは必ず白ごはんを合せて食べるのだそう。

味噌汁とごはんみたいですが、バブロとバスマティライスですよ。

メインは「マラク・マシャーキーク(マシャーキーク・サーローナ)」。羊の煮込み料理です。

マシャーキークはオマーンではどうやら串焼きの事を指すようですが、同時にエジプトなどと同様にケバーブやマシュウィーという単語も使っています。違いは何だろう。

でもエジプトでも角切り肉の煮込みを「ケバーブ・ハッラ(お鍋のケバーブ)」なんて呼ぶので、そんな感じかな。

ズッキーニや玉ねぎとしっかりしたお肉。ちょっと干し肉っぽい。

こちらもごはんに合わせますよ。

メインその2は「ガーシャア」。煮干しのマリネです。

これが!どういうテンションで食べればよいのか全くつかめなかったのです。

煮干しはレモン汁と玉ねぎで和えてあり、さっぱり冷たい。

これをバスマティーライスにかけながら食べるというのです。しかも溶かしサムナをごはんにまわしかけて。ごはんは温かいが、煮干しは冷たい。

お店の人に、これってサラダの一種ですか?なんて聞いてみたけれど、メイン料理とのこと。調べてみると、軽い夕食(このあたりの地域では夕食は軽食)にぴったり、なんてアラビア語レシピもあり、あくまでもメイン料理らしい。

座敷のお店でも、どんぶりに入ったガーシャアマリネを注文しているオマーン人がいました。ほうほう、よく食べられているんだな。

私はメニューがよくわからないときは適当に頼んだりするのだけど(お店の人に聞くこともあるけど、適当に頼むと未知の料理に遭遇するので楽しいのです)、これが大きなどんぶりで来たらぎゃっと言ってしまうな。

ちなみに、オマーンでは干し魚はよく料理に使われるようです。煮干し(ガーシャア)、干したサメ(アッワール)、干し鱈など(マーレフ)をこのようにレモンで和えたり、煮込みに使ったり、日常的に食べるのだそう。煮込みはおいしそうだな。

気を取り直してデザートです。

「ハビーサのアイスクリーム添え」。

ハビーサとは油脂と穀物を練って作るハラーワですね。小麦粉で作る事が多いのだそう。エジプトだと「サッドルハナク」と呼ばれている物かな。

素敵な容器を開けると…つやっとした温かいハビース。これが、冷たいアイスクリームとめちゃくちゃ合う!単体で食べると飽きてしまうハビース、アイスクリームがあることで無限に食べられてしまう。スプーンが止まらない!口が塞がらんっ!

予想もしなかった料理にも出会えたし、なかなかよいお店でした。

煮干しで今度作ってみようかな。

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