牛タンとリサーン・カンムーニーヤ

最終更新: 9月21日


エジプトのお肉屋さんでは、皮を剥がしただけのお肉がぶらーんと店先に吊るしてある光景が普通です。

お店で屠殺するわけではないですが(一応禁止らしい)、一頭丸ごと運ばれてきて、お店で解体されます。もちろん、輸入冷凍肉もあるし、スーパーなどでは、切り分けられたものがパックで売られているので、そういうのが苦手な人もご心配なく。

ということで、当然内臓系も生で手に入ります。私は臓物は苦手なので、殆ど買わないのですが、タンだけは別。グリルに煮込みに、いろいろ使えますよ。

じゃーん。牛タンです。処理はされていないので、調理に少し手間はかかりますが、日本だと生のタンはなかなか手に入らないのでは?

牛タンは根元(写真左)の方が、脂がのっていて、先に行くほど固くなります。日本の焼肉屋さんで出されている上タンや厚切りステーキは、根元の辺りが使われています。先っちょは煮込みやひき肉用に使うのがよさそう。

ちなみにエジプトでは、部分に関係なく使います。なので、買う時に、うっかり目を離したら、ぶつ切りにされそうに…。あーっ!そのままで!と、あわてて言ったものの、根元の一番美味しい部分は既にカット済みに。

そもそも今回の牛タンはバーベキュー用に買ったもの。裏側についているタン下を取り除き、根元から3分の2ほどをスライスに。グニョグニョして皮を剥ぐのが難しいので、一旦冷凍してから、包丁で削いでいきます。半解凍の状態でスライスするときれいにできますよ~。

ちなみに、ぶつ切りにされた“上タン”はそのままフライパンで焼いて塩コショウで。ジューシーかつ、歯ごたえと旨み満点でめちゃくちゃ美味しいですよ!

で、エジプトではタンはどう食べるかというと、茹でて、スライスして、前菜として食べたり、煮込みにしたり。

その中でも有名なのが“リサーン・カンムーニーヤ”。リサーン=舌、カンムーニーヤ=クミン風、という意味で、タンのクミン煮込みといったところでしょうか。

カンムーニーヤはタン以外にも、レバーや腸などの臓物を使うことが多いですが、普通のお肉でももちろんOK。実はカンムーニーヤはエジプトよりもチュニジアの方がポピュラーなようですが、エジプトでもお店で食べたことがあるし、エジプト人に作ってもらったこともあるし。ちなみに、チュニジアには、タコのカンムーニーヤがあるそう。おいしそ~。

チュニスの安食堂のカンムーニーヤ

牛タンのカンムーニーヤは、タンを茹でて、皮を剥いで、トマトベースで煮込むだけ。生の状態で皮を削いでもいいですが、ある程度茹でると、皮がはがれやすくなるので、こちらの方が楽です。

材料

牛タン   700g

玉ねぎ   1個

トマトペースト 大2

クミン     大1

塩、コショウ、油

作り方

①牛タンは適当な大きさに切り、水から茹でる。沸騰し灰汁が浮いてきたら、水を捨て、軽く洗う。

②きれいな水に、ベイリーフ、カルダモン(ホール)、玉ねぎ(分量外)を入れ、牛タンを茹でる。1時間ほどしたら取り出し、皮を剥く。食べやすい大きさに切る。

③別の鍋に油を熱し、みじん切りの玉ねぎを軽く色づくまで炒める。トマトペースト、クミンを加え、弱火で炒める。タン、茹で汁を加え、柔らかくなるまで煮込む。塩、コショウで味を調える。

好みでパクチーのみじん切りをちらしても。

私は、モロヘイヤスープの仕上げに入れる“タッシャ”を煮込み料理にも加えるのが好きです。

ニンニクのみじん切りとドライコリアンダーを油で炒めて、煮立ったシチューにジュジュっと入れて、更に2~3分煮込みましょう。


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