アラブや中東地域には、「キシュク(キシュケ、キシュカetc…)」と呼ばれるものがあります。
広い地域で食べられており、それぞれの地域によって様々なので、これという定義は難しいのですが、大まかに言うと、乳製品と穀物を発酵させた食材、またはそれを用いた料理のことを指します。
多くの場合、既製品として売られている「キシュク」を利用して料理しますが、それらを使わない、最も簡単なキシュクに「キシュケ・ハドラァ」があります。
主にシリアやレバノンなどのシャーム地方で食べられている、ヨーグルトとブルグルを使ったこの料理。
直訳すると「グリーンキシュク」という意味合いですが、フレッシュなキシュクという雰囲気。
多くの地域のキシュクは、ざっくり言うとこれを乾燥させて粉にしたりします。
その名の通り、まさに発酵させる前の未熟でフレッシュなキシュク。
混ぜるだけの簡単な料理ですが、今やアラブ料理の代表的ディップ「ホンモス(フムス)」にも負けない味わいと食べ応えのある料理です。
材料
ブルグル…100g
ヨーグルト…400g
塩…小さじ 1
パセリ…10g
ネギ…10g
ニンニク…1 かけ ~飾り~
クルミ
ドライミント
パセリ
トマト
オリーブオイル
作り方
① ブルグルとヨーグルト、塩を混ぜる。ブルグルが十分柔らかくなるまで約一晩おく。
② パセリ、ネギはみじん切りにする。ニンニクは塩を少量まぶし、ピューレ状にする。
③ ①に②を加え、よく混ぜ合わせる。塩味を調整する。
④ 皿に盛り、クルミなどで表面を飾る。食べる直前にオリーブオイルをまわしかける。
ネギの代わりに玉ねぎもよく使われます。
クルミやドライミントは一緒に混ぜ込んでもよいです。もちろんフレッシュミントでも。
伝統的には牛乳でブルグルを戻し、ヨーグルト、水切りヨーグルト(ラブネ)を加え、数日おいて軽く発酵させます。 現代ではこのレシピのように、ブルグルが柔らかくなったら OK という食べ方も一般的です。
友人のシリア人女性は、ちょっと古くなったヨーグルトで作ると言っていました。
常温で 2~3 日寝かせる人もいますが、冷蔵庫に入れておくのが安心でしょう。
たっぷりのオリーブオイルをまわしかけていただきましょう!