オマーンはマスカットのスーク(市場)といえば、マスカット東部のマトラスークが真っ先に思いつくのではないでしょうか。2017年にリニューアルオープンした魚市場や、服や雑貨などのお店が多くひしめき合うスークなど、現在でも非常に多くの人々が行き交う場所です。
しかしながら、若干観光地化されててしまった雰囲気は否めません。
魚スークはともかく、多くのお店が観光客向けのお土産屋さん化してしまっているスーク。
観光地化してしまうことが悪いわけではありませんが、個人的には「観光客向けのお店」は全力で避けてしまうのです。
と言うことで、普通のスークを求め、空港の西、スィーブ地区にあるマワーレフ青果中央市場に行ってきました。
中央市場なので、普通のスークではないのですが、小売もできるとのこと。
大型トラックが行き交う、正に巨大な市場なのですが、乗用車も多く、一般のお客さんも多いです。
殺風景な入り口で、入ってもいいのか不安になりますが、営業時間のお知らせの案内があるここから入れそう。
屋根付きのスークで、通路が二本。両脇にぎっしりお店が並んでいます。
各お店に値段表があるので安心。
もっとも、こういう普通のスークって、そんなにぼられない気がします。中東などのスークって、ぼられそうなイメージがあるのは十分理解できますが、疑心暗鬼になりすぎて、まっとうな値段を提示している人にまで「高い!」と目くじらを立てている外国人を見たりすると、心がちくちくしてくるのです。
店にもよりますが、特に果物屋は一店舗で扱う商品の種類は少なめ。リンゴならリンゴの箱がずらーっと山積みです。小売で買える(と言っても、一個とかではなく、基本キロ単位ですが、)とは言え、普通のお店とはやはり雰囲気が違います。
オマーンの面白かった事の一つに、インド料理に使う(と思われる)野菜が多かったこと。外国人労働者が自国民より多いので当然と言えば当然ですが、エジプトでも、シリアやレバノンでも見かけない野菜のオンパレード。
バナナの種類も多い。
普通のスーパーでも料理用を含めて数種類のバナナがありました。
バナナの値段表。常に全種類あるわけではなさそうですが、バナナってこんなに種類あるんかい。
ここのスークで働く人のほとんどは外国人労働者。
オマーン人は普段からデシュダーシャという白い民族衣装とクンマという刺繍入りの帽子をかぶっており、逆に外国人はこれらの民族衣装は着用禁止なのだそう。
誰がオマーン人で誰が外国人なのか一目瞭然なのがすごい。
ちょっと変わったクンマのかぶり方をしているな、おしゃれっこなのかなと、後ろでぼんやり思っていると、くるっと振り向き「写真撮って!」。
エジプトではこういうことは日常茶飯事なのですが、オマーンでは、あまりこういう事態に遭遇しません。おしゃれっこは積極的なのかな。
買い物客は圧倒的に男性が多いのですが、もちろん女性もいますよ。
荷運びの料金もきっちり決まっているよう。
荒々しくなりがちな市場ですが、どことなくのんびりした印象。
しかも清潔。
こういうスークって、 時間が許せば何周でもしてしまう。
あ-、楽しかった。
観光地は避けつつも、やっぱりここは絶対行くべき。
スルターンカブースグランドモスク。
巨大なシャンデリアや、絨毯、装飾…。このモスクの内部を撮影した、どんなに素晴らしい写真よりも、実物の方が圧倒的で美しい。
実は、ここ、別に行かなくてもいいんじゃない、なんて思っていました。でも、行ってよかった!
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