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【ポーランド】2つのバルト海

更新日:2020年9月23日


ポーランド北部のバルト海沿岸の都市「グダンスク」は、海につながるモトワヴァ運河で古くから貿易で栄え、その帰属がめまぐるしく変わるという歴史に翻弄されてきました。現在でも貿易が盛んであると共に、ポーランドで最も美しい観光地として知られています。

15世紀から16世紀頃の倉庫が立ち並ぶ運河沿いはまさに絵本の世界。

第二次世界大戦中に、運河沿いの旧市街を含む多くの地域が破壊されましたが、かつての姿を精密に復元し、中世からの美しい景色を現在まで楽しむことができます。

旧市街の中心には聖母マリア教会があります。

この教会は1343年から約160年かけて建設されましたが、やはり第二次世界大戦中に一部破壊され、現在あるのはその後再建された物です。

教会の尖塔からは、町がぐるっと一望できます。

ミニチュアのようなかわいらしい町の向こうに広がる緑豊かな自然。

別の方向からは町に入り組んだ運河も見えます。

高さ78メートル、約400段の狭い階段を登るので、歩きやすい靴は必須です(ホントに危ないです)。

で、どこを向いても絵になるグダンスク旧市街ですが、この町の我々の真の目的はここ。

「Craft Beer Central Hotel」に併設されたビールの醸造所「BROWAR PG4」なのです。

ホテル+醸造所って…ブラチスラバのあのホテルの再来かしら。期待が高まります。

(今回は別のホテルに泊まりました。「Pokoje Goscinne Na Zboczu」は観光地からは離れていますが、のどかな住宅街でポーランドの暮らしがほんのちょっと感じられます。)

レストランを入るとドーンとタンクが。

定番ピルスナー。バリング度(麦汁濃度)11.7%、アルコール4.8%の若干軽めのタイプ。かすかなグレープフルーツの香りが、今時のビールっぽい。

ヴァイツ、ドゥンケルなど6種類のビールを醸造しているようです。

もちろん食事メニューもがっつりビールに合うメニュー。

中央駅隣なので、電車に乗る前に軽く1杯、なんてのもいいですね。

旧市街周辺だと、メイン通りから1本入った「Pomelo Bistro」が意外にもおいしかった。

ポーランド料理の定番「ピエロギ」は小麦粉の生地で具を包んだ、餃子のような料理。

餃子よりも皮が柔らかく、ちょっと分厚いのですが、これは卵やクリームなどで柔らかめに生地を捏ねたり、ベーキングパウダーを少量加えたりするからなんだとか。

茹でて食べるのが定番ですが、焼き餃子ならぬ、焼きピエロギも一般的っぽい。

牛のビール煮込みは、お肉とろとろ、ビールの糖分が濃縮されたのかな、ちょっと肉じゃがっぽい甘めの味付け。たっぷりのパクチーが効いています。

グダンスクで町並みもビールもお肉も堪能したら、海!海に行きましょう!

バルト海沿岸の町グダンスクですが、実は海沿いに出るには車で20分ぐらいかかるのです。

ならば、ちょっと、いや、かなり気になっていたこちらへ行ってみようではないか。

グダンスクから東へビヨーンと伸びたところ。しかも途中でロシアの飛び地カリーニングラードとの国境があるではないか。どうやらここの国境は行き来できないようですが、何より想像をかき立てるこの地形。左右両方から海が見えるのかな。

ビーチは主に北側のバルト海(グダンスク湾)側にあるようです。シーズン前ですが、海辺でくつろぐ人がちらほらいました。

この半島?の中心街「クリニツァ・モルスカ」はこじんまりしたペンションなどが並ぶ、超庶民的リゾート。お客さんはポーランド人他、周辺諸国の人が多いのかな、思ったより英語が通じませんでした。こういうところ、なんか好き。

で、半島に伸びる1本の道路からは、残念ながら海は見えません。半島のほとんどが林に覆われていて、ビーチにも豊かな木々が迫っています。

こじんまりしたペンション風の宿「Willa Monika」に泊まりましたが、朝食がすさまじくよかった。

ハムやチーズ、ペストリーから、ポーランドのお総菜などなど、ちょっと試してみたかった物が盛りだくさん。

ぎらぎらした観光地の後は、ひなびた(失礼!)観光地でのんびりが身にしみるのであります。


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