top of page

温かいヨーグルトはツウの味!シシバラク

更新日:2023年2月11日


シシバラク

シシバラクは水餃子のヨーグルト煮。

こう言うと、ゲゲ、それ美味しいの?と思う人も多いのではないかと思います。

ヨーグルトを料理に使う、しかも温かい、と聞くとなんとなく抵抗してしまうもの。

実は私も、10年ほど前にシリアでその「温かいヨーグルト料理」を初めて食べた時には、未知の味すぎて半分も食べられず、残してしまった記憶があります。

しかし、料理にヨーグルトを使用する地域は意外と広く、サラダにマヨネーズのように使ったり、トマト煮込みやご飯にかけて食べたりと、使用方法も様々です(ですが、エジプトでは料理にヨーグルトはあまり使われません)。

そして、餃子、すなわち小麦粉の生地で具を包んで蒸したり茹でたりした料理も、中央アジアや旧ロシア圏、中東各地などでよく食べられています。形や味付けは各地域で異なりますが、トルコやアルメニア辺りの「マンティー」「マントゥ」などが有名ですね。

シシバラクは「アーザーン・シャーイブ(老人の耳)」という別名もあります。


シシバラクの起源は諸説ありますが、私が直接確認したもので一番古いものは13世紀のシリアで完成したとされる料理書でその名前が確認されます。

ただし、とある料理の添え物としてシシバラクが紹介されていたり、お菓子のレシピで「伸ばした生地をシシバラクの型で抜く」というもので、シシバラクそのもものレシピは見当たりません。


14世紀のエジプトの料理書では、シシバラクのレシピが登場します。

原文ではシシバラクという表記ではありませんが、研究者によってシシバラクのレシピとされています。


2年半のシリア生活で鍛えられ?今ではすっかりヨーグルト料理が大好きになりました(スパゲッティーのヨーグルトがけ以外)。その中でも、餃子入りの「シシバラク」は特に好きなんです。

さっぱりでもコクのあるヨーグルトソースに、モチッとした生地、挽肉のスパイスがびしっとやってくる。なんだか外国の味です(ヨーロッパではない)。

簡単な手順は餃子を作ってオーブンで軽く焼き、温めたヨーグルトに入れ、ニンニクとパクチーを油で炒め、じゅじゅっと加えるだけ。

トルコのマンティー程小さく作る必要がなく、餃子作りに慣れている日本人なら、そんなに難しくないはず。

ヨーグルトソースはほぼ温めるだけで、ベシャメルソースのようにダマになるかも…といった心配もありません。


材料 4人分

生地  

小麦粉… 250g

水…140g

塩…少々

中身  (餃子の大きさ等にもよりますが、少し余るくらいの量です)

挽肉…300g

玉ねぎ…小さめ1個(100g)

ニンニク …1かけ

シナモン…小0.5

クミン…小0.5

ミックススパイス…小1

塩、こしょう

ソース 

ヨーグルト…1kg

コーンスターチ…大2

ニンニク…4片

パクチー…ひとつかみ

油(オリーブオイル、澄ましバター)…大4

作り方

①生地の材料をよくこね、なめらかになったらラップをして30分休ませる。

②挽肉、玉ねぎのみじん切りを油で炒め、塩、こしょう、スパイス類で味を調える。

③生地を麺棒で延ばし、直径6~7㎝ぐらいの丸形でくり抜く。又は、生地を等分(5~10gぐらい)に分けておく。

④挽肉を生地で包む。半分に折り、縁をしっかりつまんで閉じ、両端をくっつける。


⑤オーブントレイに並べ、180度に予熱したオーブンに入れる。表面が乾いて、薄く色が付くまで(10分前後)焼く。


⑦鍋にヨーグルト、水溶きコーンスターチを入れ、かき混ぜながら加熱する。塩で味を調え、沸いたら餃子を入れ、5分~10分ぐらい煮る。


⑧小さいフライパンにニンニク、パクチーのみじん切り、油を入れ、ゆっくり加熱する。香りが立ったら、ヨーグルトの鍋に入れ、軽く混ぜる。


餃子をオーブンで焼かずに、直接ヨーグルトソースに入れる方法もあります。

その場合はソースに水を加え、少しゆるめの状態で入れてください。

ヨーグルトソースのとろみは卵でつける方法も一般的です。

もっと簡単!ヨーグルトを直接かけた料理は「タタルバラク」と呼ばれます。

油を少し加えたお湯で餃子を茹で、ニンニクピューレと塩で味を調えたヨーグルトをかけます。油をフライパンで熱して、ヨーグルトの上にまわしかけます。

写真は、ニンニクとドライコリアンダーシードを油で炒めた物をかけ、仕上げにドライミント、パプリカを一振り。私はいつもこの食べ方です。


最新記事

すべて表示

​おすすめ記事

bottom of page