エジプトでワイナリー見学【Gianaclis Vineyards】

最終更新: 9月21日


イスラム教徒が多数を占めるエジプトではお酒は御法度と思われがちですが、実は国産のビールやワインが気軽に楽しめます。もちろん、いつでもどこでもというわけにはいきませんが、お酒を出すレストランや酒屋さんも少なくなく、酒飲みでも安心して?滞在できる国なのです。

エジプトの代表的なワインメーカーの一つ「Gianaclis Vineyards(ジャナクリス)」は、カイロから車で3時間ほど、エジプト第二の都市アレキサンドリアに向かう途中の緑豊かなデルタ地域にあります。

こちらでは随時見学者を受け付けており、涼しくなってピクニック日和の12月某日、早速お邪魔してきました!

このワイナリーは1882年、ギリシャ人の「ネストル・ジャナクリス」によって設立されました。ブドウの栽培に適した場所を探し求めていた彼は、日照時間が長く、豊富な水源のあるこの土地に目をつけたといいます。

その後1960年代に国有化され品質が低下しますが、1990年代後半に民営化、現在はビールで有名なハイネケングループの傘下に入っています。

早朝カイロを出発した我々は、お昼前にワイナリーに到着。

まずはコーヒーとパウンドケーキの朝食です。

クラシカルな雰囲気のシャンデリアとドーム状の天井が特徴的なビジターセンターで、これから始まるツアーの注意点などを聞きます。

朝食をゆっくりいただいた後は、ワイナリーについてのスライド上映。私はワインは結構好きですが、詳しくはありません。なので、意外とほ~、というようなお話が満載でした。逆に、ワインに詳しい人だと、常識中の常識だったりするのかな?と思ったり。

そんなことを思っていると、お待ちかね、ワインの試飲タイムです。ロゼのスパークリング「Valmont」です。

いいですねー、ロゼって色がきれいで、ウエルカムドリンクにはぴったりです。町中のお店で買うよりも、心なしか色が濃くて味もいいという声も。やっぱり保存がいいのかしら~。

そういえば、シリアに住んでいたときに、お隣のレバノンのワイナリーで飲んだ時も同じことを思った記憶が。シリアでもレバノンワインなどが手に入ったのですが、お店での保存状態は恐ろしく悪かったです。直射日光とかは当たり前。全く同じワインでも、保存の状態がよいとここまで違うのか、とワインの奥深さを垣間見た出来事です。

話はそれましたが…、ちょっとほろ酔い気分になったところでツアー開始です。

まずはぶどう畑。残念ながら収穫の時期はとっくに終わっていましたが、壁際の花やナツメヤシの木がエジプトっぽい?です。12月ですよ、エジプトって豊かだなぁ、と思いません?

エジプトは日照時間も長く温暖なので、同じ品種でも、他の地域、例えばフランスなどに比べると成長のスピードが早いんだとか。

エジプトで栽培されているブドウの他に、フランス、南アフリカ、レバノンから輸入したブドウもワイン造りに使用されています。

サーカス小屋のような建物は浄水施設です。ワインには、地下水などではなく一般的な水を使っているそうですが、一旦工場内でも浄水するようです。

工場内の至る所に「安全第一」系の表示がありました。日本人にとっては当たり前でも、エジプトではその意識が薄いのが現状です。建設現場でもヘルメットなし、サンダル履きが普通の国で、この取り組みは素晴らしいと思います(どこまで徹底されているかはわかりませんが)。

ブドウが収穫されるのは6月から8月中旬までなので、訪れた日には機械が分解されていましたが、こちらが、収穫後のブドウを選別する台です。

ブドウが階段を上っていき、左の破砕機に入っていきます。

この中で軸などが取り除かれます。

その後、圧縮機で果汁が搾られます。

ジュースになったブドウは発酵タンクへと運ばれてきます。

赤ワインは25~27度、白、ロゼワインは8~12度が発酵に適した温度なんだとか。

2週間程で発酵が終わり、アルコールの誕生です。

発酵後は熟成用のタンクに移されます。銘柄によって違いますが、4~5ヶ月間ほどすると、いよいよワインの完成です。

一般的なワイン(特に赤)は発酵後、圧縮機にかけて種や皮を取り除く方法が主流だと思うのですが、ここのワイナリーでは、発酵前に全て取り除いてしまうというお話だったと思います。が、いまいち自信がありません。スイマセン。。

ステンレス製のタンクで熟成する他に、オークの樽を使う銘柄もあります。お値段も少し高くなりますが、香りが全然違うんです。ひんやりと、そして、少し潤いのある空間で、温度、湿度ともにしっかり管理されています。

残念ながら、瓶詰めの工程は見学できませんでしたが、ビジターセンターにはこんな昔の道具がありました。コルク押し込み機です。

昔の道具って、頑丈で無骨で、すごく惹かれます。狙ってカッコイイデザインにしたわけではない(と思う)のに、なぜこんなにも素敵なのでしょう!

見学後は赤、白ワインの試飲をしながら、ビュッフェの昼食。

サラダ、グラタン、シシタウーク(チキングリル)、コフタなど、10品以上あり、大満足。チキンが美味しかった~。もちろんデザートもありましたよ!

ワインショップでお買い物後、カイロへと帰路につきました。

田舎道を走っていると、時折手を振ってくる人が。エジプトの楽しい場面です。

ワイナリーのホームページは見当たらないのですが、エジプトに数店舗展開するこの酒屋さんでワインのラインナップが見られます。

見学はある程度の人数を集めた上で予約が必要ですが、遺跡だけではないエジプトを見学するにはオススメです!(問い合わせ先は上記の酒屋さんのホームページにあります)


​おすすめ記事

© 2016 アラブでお菓子のハナシ、ゴハンの時間